「……っ、うぅ……っ、ふ……っ、んうぅ……っ」
ミナハの口から苦しげな声が漏れる。ローションで濡れたその器具は、蛇が這うように、その太さより明らかに狭い彼女のその穴を押し広げていく。こんなの、入るはずない──そんなミナハの予想に反して、男が少し後ろを押すだけで器具はするすると彼女のからだの中に入り込んでくる。
「へへ、どんどん飲み込んでいくなあ。さっきまであんなに嫌がってたくせに」
男の言葉に、ミナハは首をはらはらと振る。おしりにものを入れられるなんか本当に嫌で、今だってたまらなく苦しいのに──器具の形のせいか、ローションのせいか、それともおしりを男に徹底的にほぐされたせいなのか、入ってくるものを拒むことができなかった。どれだけ追い出そうとしても力が入らなくて、ミナハのおしりは男にされるがままそれを受け入れてしまう。
「んはぁ……っ、ふあぁぁ……っ、ひうぅ……っ!」
器具を入れられるほど、からだを中から広げられるようなつらさが増していく。器具は三分の二ほど入ったところで、何かにつっかえるように彼女のおしりの中で止まってしまう。それなのに、男は器具を後ろから押し込もうとし続けた。
「……っ、あぅ……、も、もう入らないから……っ」
ミナハは絞り出すような声でそう言ったが、男は彼女を責め苛むことをやめようとはしなかった。
「へえ。なら手を貸してやるよ」
「……っ、ひゃうっ!?」
男は器具をくわえ込んだままの彼女のその場所にローションを垂らした。冷たくてぬるぬるした感触が触れ、ミナハに口から声が漏れる。その感触に驚いたようにミナハのおしりの穴はきゅっと締まる。そして──
「──っ、きゃうううぅぅぅ──っ!」
その反動で緩んだタイミングを見計らって、男はその器具をねじ込んだ。追加のローションで湿らされたそれは、少しの余裕もなかったはずの彼女のおしりの中に、ぬるりと滑りこむ。何の前触れもなく、太くて固いものを押し入れられ、ミナハは子犬が鳴くような声を上げながら背筋を引きつらせた。
「簡単に全部入ったなぁ。やっぱり素質あるみたいだな」
「ああ……っ、うぐぅ……っ、ぬ、ぬいてぇ……っ、こんなの、むりだからぁ……っ!」
おなかのすぐ下まで器具が押し込まれているような感触に、ミナハは息も吸えなくなるほどの窮屈さを感じる。情けを求めるように言うミナハを面白がるように見下ろしながら、男は言った。
「へへ、じゃあ抜いてやるよ」
「……っ、あ……っ」
男はミナハのおしりの中をみっちりと埋めているそれを、ゆっくり引っぱり出しはじめた。からだの中のものを引きずり出されているかのような気持ち悪さを覚えながら、少しずつ圧迫感が楽になって──彼女が安堵した瞬間、男はまたそれを彼女のおしりに突き立てた。
「ひああぁぁんっ! や、やだぁ……っ!」
男の手のひらの上で転がされるように、ミナハは反応を返してしまう。男は彼女を馬鹿にするように哄笑した。
「ほら、こうしてほしかったんだろ? おら」
「ち、ちがううぅ……っ! もうやめてぇ……っ、ふあぁぁぁっ!」
彼女の返答を聞くまでもなく、それが彼女が求めていたことではないのは、男にも分かっていた。しかし、男は自らの嗜虐心を満たすためだけに、何度もそれを彼女のおしりに出し入れした。それが突き入れられるたびに、ミナハは切迫した声を上げる。そして──何度目かの突き入れの時に、ミナハの背筋に覚えのあるようなゾクリという感覚が走って、それに応えるように彼女の秘所はきゅうぅっと締まった。
「へへ……おいおい、もう感じ始めたのか?」
男の言葉に、ミナハはびくっと肩を震わせる。それは、ミナハも自覚していて──指を入れられたときとまったく同じその感覚に、もう言い逃れできなかった。ミナハが耳を真っ赤に染めると、男は彼女をさらに辱めるように言った。
「このままケツでイかせてやるからなあ」
「……っ」
秘所をいじられて絶頂させられるならまだしも、おしりでなんて……。そう思う反面、今日何度も痴漢にイかされて、おしりでも変な感覚を味わわされて──もうミナハは、自分のからだのことを信じられなくなってしまっていた。彼女らしくない弱気な表情を浮かべるミナハに追い打ちをかけるように、男は器具の根元のボタンを操作する。
「ひぁぁぁ……っ! なにっ、なにこれぇ……っ!」
彼女の中に入っているそれが、低く唸りながら振動しはじめた。からだの奥深くの今まで何にも侵されたことがなかった場所で、虫がうごめくような刺激が走って、ミナハの喉から動揺が滲んだ声が響く。息が詰まるほど苦しくて気持ち悪いはずなのに──なぜか手足の先までじんわりとさざ波が立つような感触が広がっていく。
「こ、これやだぁっ、とめてぇ……っ!」
ミナハは幼い少女のように目尻に涙を浮かべて、首を横に振りながら懇願する。秘所をいじられているときとは違う、感じたことのない感覚──それが快感なの不快感なのかも、彼女には分からなかった。ただ、このまま続けられたらおかしくなってしまいそうで、それが怖くてミナハは逃げるようにからだをよじる。
しかし、ぎっちりと彼女の体内に入り込んだ機械は、彼女を逃がさなかった。
「はううぅぅ……っ、あぁん……っ!」
その刺激を与えられ続けるうちに、ミナハの喉から官能の熱を帯びた声が滑り出てくる。触られていないはずの彼女の秘所は、不規則に男のものをぎゅうぅっと締め付けながら、ぽたぽたと液体を垂らす。それがあの感覚の前触れだということは、彼女にも明らかだった。
(やだ……っ、こんなの、絶対いやなのに……っ)
そう思っていても、自分で経験したことのあった秘所への責めとは違って、彼女にはどう耐えればいいのかすら分からなかった。からだに力を入れて抑え込もうとしても、奥底から湧き出してくるぞわぞわという感触は止まらなくて──まるで堪えられないまま、ミナハは初めてのその場所での絶頂を味わわされてしまう。
「やだっ、やだぁ……っ、んやあああぁぁぁ……っ!」
怯える子うさぎのように、彼女はからだをぎゅっと縮こまらせながら痙攣させる。押し寄せてくるその感覚に翻弄されるように、彼女は何度も肩を震わせた。彼女が機械の責めに敗北した証のように、秘所からはまたぽたりとしずくが流れ落ちた。
「へへ、おいおい、まさかイったのか? ケツしかいじられてないのになあ」
「……っ」
おしりで絶頂してしまう──それがとてつもなく恥ずかしいことだと彼女自身も思っていたせいで、ミナハの心は打ちひしがれてしまう。しかも、最低な男の目の前で、そんな姿をさらしてしまうなんて……。ミナハがしゃくり上げると、男はそんな彼女の姿にニヤニヤと笑みを浮かべた。
「へへへ……」
強気だった姿が見る影もなくなり、ただのかよわい少女に成り下がった彼女の様は、男にとってはたまらなかった。そして、男は彼女にさらなる責め苦を与えようと、彼女のおしりに差し込まれたままの機械のボタンを操作して、振動を強くする。
「い、いやあぁ……っ! も、もうおしりやめてぇ……っ、ほんとにやだからぁ……っ!」
おしりのあの感覚に弱いのは、さっきの刺激で思う存分教え込まれたのに、さらに振動を強くされたりしたら──。ミナハは必死に訴えるように男に言う。しかし、男は冷酷な言葉を返すだけだった。
「最初から言ってるだろ? 痴漢の邪魔したこと謝ればやめてやるってなあ」
「……っ」
そんなこと、言えるはずがない……。でも、そうしないと、今でさえすごく苦しいのに、ずっとおしりへの責めを続けられて──そんなの、絶対耐えられない……。
ミナハの唇が、それを口にしようとするようにわずかに開く。それでも──ミナハの口からその言葉が紡がれることはなかった。痴漢は、女の子に怖くて恥ずかしい思いをさせる最低な男だから……謝るなんてできない。彼女はその言葉を飲み込む。
「謝らないのか? ならまだ楽しめそうだなあ」
男は彼女の心を揺さぶるように、さらに器具の振動を強くする。
「……っ、きゃうぅぅぅ……っ! も、もうそれやだぁ……っ!」
深いところで激しく振動するそれは、まるでおなかの中で生き物が暴れているかのようだった。その刺激は芯まで染みこんできて、からだ中の神経をざわめかせる。彼女の秘所は絶頂させられたばかりなのに、またその快感を欲しがるように何度もきゅっきゅっと収縮した。
「嫌じゃないだろ? マンコはバイブ強くされて大喜びしてるじゃねえか。アナル大好きな変態女だな」
「……っ、ち、ちが──ひゃんうぅぅっ……!」
男になじられてとっさに出た否定の言葉も、切なげな声でかき消されてしまう。おしりをいじられてイってしまうなんて、もう二度と味わいたくないのに──ミナハのからだは糸が軋むように震えて、またその感覚を思い出しそうになる。
「またイきそうか? ほら、手伝ってやるよ」
男はずっと秘所の中に挿れっぱなしだった陰茎を、彼女を脅かすように軽く動かす。背筋が凍るような嫌な予感がして、ミナハはすがりつくような声で言った。
「だ、だめっ、やめてぇ……っ!」
男はそんな彼女に構うこともなく、助走をつけるようにそれを少し引き抜いたあと、勢いよく中に突き入れた。
「ひうぅぅぅ……っ、あぐ……っ!」
後ろから挿れられた器具がみっちりとおなかの中を埋めているのに、前からも男のものが奥まで入ってきて──あまりの苦しさに、ミナハは息を吸うことさえできなる。からだが張り裂けてしまいそうなくらい苦しい──それなのに、敏感な秘所の奥を突かれたせいで、ミナハはまるでスイッチを押されたように絶頂してしまう。
「ひゃん……っ! あっ、んきゃうぅぅ──っ!」
「へへ、またイったなあ。だが何回イっても謝らないと終わらないぞ?」
達したときの反応を隠すことすらしなくなったミナハを、男はあざ笑う。そして、彼女の秘所の痙攣がまだ収まらないうちから、男はまた彼女のその場所に出し入れし始めた。乱暴に腰を振って彼女の細いからだにぶつけながら、彼女の弱い奥を硬いもので突き回す。
「ひやあぁぁん……っ! あぐ……っ、はうぅぅぅ……っ!」
男のものが入ってくるたびに、おなかの奥を圧迫されて、からだの中を握りつぶされるような苦しさを感じる。でも、それと同時に、頭をぐちゃぐちゃにかき乱すような快感が暴れ回って──苦しいのにからだが熱くて、どうしようもなくなってしまう。もう、自分がイっているのかも分からなくて、ミナハは身も世もなく男に懇願した。
「も、もう、やめてぇ……っ! おかしくっ、なっちゃうからぁぁ……っ!」
「なら謝ればいい話だろ? じゃないとこうだぞ」
媚びるような声音でミナハがそう言っても、男は陰湿に笑いながら責めを続ける。そして男は、抜き差ししていた陰茎を彼女の奥に差し込んだまま、その場所に擦りつけた。
「ひぐぅ……っ! んひゃああああぁぁぁ……っ!」
後ろからずっと器具が振動で責め立ててきているのに、同時に男のものが奥を擦ってきて──からだの中を二つの硬いもので挟まれて押しつぶされるような感覚に、ミナハは意識まで手放してしまいそうになる。ミナハのからだは、釣り針にかかった魚のようにびくびくと震えた。そして──そんな責めの前では、わずかに残っていた理性すら削り取られてしまって……痴漢男への反抗心も忘れて、ミナハは、ついにその言葉を口にしてしまう。
「ごめんなさい……っ! ち、痴漢の邪魔して、ごめんなさい……っ、だから、もうゆるひてぇ……っ!」
涙声で必死に許しを乞うミナハに、男は声を上げて笑った。そして、ついに男に屈した彼女に、さらに屈辱的な要求をする。
「ならフェラするって言えよ。言えたら許してやるぞ」
男の言葉に、ミナハの肩がぴくっと震える。フェラ──それが、男のものを舐めることだというのは、彼女も知っていた。いつもの男嫌いのミナハなら、そんなことをするなんてあり得ないことだったが──弱り切った彼女は、抵抗することもせずに、その要求を受け入れる。
「……っ、はい……っ、します……っ! お……おちんちん、なめますからぁ……っ!」
「へえ、なら許してやってもいいぞ。最後に一発中出ししてからだけどなあ」
「……っ、ひゃうぅぅ……っ!」
男はそう言って、さっきよりも激しく腰を振り始める。屈服させた彼女に立場を分からせるように、男は彼女の奥を力強く叩いた。
「あっ、あぐっ、あうっ、あっ、きゃう……っ! も、もうやだぁ……っ!」
ミナハは男にからだを揺すられるがまま、喘ぎ声を漏らす。弱音を吐く彼女に哄笑しながら、男は言った。
「おら、出すぞ!」
そして、男は再び奥に陰茎をねじ込んだかと思うと、彼女の秘所の中に精液を注ぎこんだ。
「ひうぅ……っ、んひゃああああああぁぁぁ────っ!」
覚えのある熱いものでからだを侵される感触に、ミナハは深い絶頂を味わわされる。強気な女を、身も心も辱め、屈服させた──そのことにこの上ない悦びを感じているかのように、男のものは何度も震えながら、彼女の中に欲望の塊を吐き出した。ミナハの秘所は、男への服従を受け入れるように男のものに絡みつき、その液体を飲み込んでいく。
男は征服の証を刻み込むように、彼女の秘所に最後の一滴まで染みこませる。そして男が彼女の秘所からそれを抜くと、ミナハは糸が切れたようにその場に崩れ落ちた。
「はぁ……っ、んうぅ……っ」
ベッドの柵に両手をつながれたまま、ミナハはからだをぐったりとさせる。おしりをいじられて、何度も絶頂させられて──それだけでもすごく恥ずかしいのに、その感覚に負けて、最低な痴漢男に屈してしまった……。気丈だったミナハの心が男に踏みにじられたことを裏付けるように、涙が彼女の頬をすべり落ちた。