「そ、それだけは、やめてください……っ、おねがいします……っ」
あたしが声を震わせて言うと、男たちはあたしをあざ笑った。
「おいおい、痴漢なんかに懇願していいのか? あんなにバカにして睨んでたのによぉ」
「……っ」
男があたしを煽るように言ってくる。あたしは悔しさに歯がみしながらうつむいた。
「まあ、やめる訳ないけどな。せいぜい我慢しろよ」
「そ、そんな……っ、んああぁっ!」
男の言うとおりにしたのに、男はそう言いながら、あたしのその場所に指を擦りつけてくる。あそこの中でもいちばん敏感な場所を刺激されて、あたしは身も世もなくからだをくねらせる。
「あ、あんたたちっ、ほんとに最低……っ! ああ……っ! んん……っ!」
男をさげすむような言葉を言ってるのに、男にそこを責められると、喘がされてしまって……。別の男たちも、あたしを追い込もうとするみたいに、責めを激しくする。後ろの男が、あたしのおしりをいじりながら、耳たぶを舐めたり耳の穴に舌を入れ込んだりしてくる。右の男は、あたしのおっぱいを揉みながら、何かを吸い出すようにわきに唇を押し当てて吸い付いてくる。左の男は、いじっていたあたしの乳首を口に含んで、唇でとがらせながら、ざらざらした舌で先っぽを擦ってくる。そして男たちの何本もの手が、あたしのくびれや背中、太ももを撫でて……。
敏感な場所も、そうじゃない場所も、からだじゅうの全部を男たちにまさぐられて、えっちな感覚がたまってきて……だんだん、我慢の限界に近づいてくる。このままいじられつけたら、男たちにまたイかされて、そしてあたしは電車の中で……。恥ずかしすぎる想像をして、あたしは正面の男を、情けを求めるように見上げてしまう。
「も、もうやめてぇ……、ほんとにだめだからぁ……っ」
「へへへ……いいねぇ、その顔。強気な女が痴漢されて、そんな表情で許しを懇願してくる時がいちばん興奮するんだよなあ」
あたしのそんな表情も、男をそそってしまう。男はあたしの秘所に入れた指で、意地悪く何度も何度も敏感な場所をつついてくる。あたしはそのたびに、絶頂寸前にされて、びくびくとからだを震わせる。
「んっ、んん……っ! だ、だめぇっ……!」
からだじゅうにもたらされる刺激をそらそうとしても、全然そらせない……。男たちの何本もの手や舌で、次から次へと敏感な場所に、新しい刺激を与えられて……。そうやって、あたしをたっぷり追いつめたあと、秘所をいじる男がとどめを刺すように敏感なところを指の先でえぐった。
「だめっ、んんっ……ん、んんんんんん————っ!」
不安定な姿勢のまま、あたしはからだをひときわ大きく跳ねさせる。唇を噛んで声を出さないようにしながら、縛られたからだをのけぞらせた。
痴漢に、またイかされちゃうなんて……。でも、男たちは責めるのをやめない。正面の男も敏感なところを擦りつづけて、そのせいであたしは——。
「あうぅ……っ、や、やだぁ……、んんっ、あああぁぁ……っ!」
痴漢たちの思うまま、イってる最中なのにまた絶頂の波が来て、あたしはびくびくとからだを引きつらせる。そして、おしっこを我慢している時みたいに、あそこが落ち着かない感じになって……。このままじゃ、きちゃう……。あたしは、それを必死に押さえ込もうとして、からだにぎゅうっと力を入れる。
「や、やめてぇ……! おねがいだからぁ……っ」
男への懇願の言葉が、口をついて出てしまう。でも、男たちは、あたしにもっと恥ずかしい目に遭わせようとしてきて……。
「で、でちゃうぅ……っ、やだ、いやあああああっ!」
あたしがもう一度からだをびくびくっと震わせるのと同時に、秘所から液体が飛び出て、あたりに飛び散った。こんな場所で、潮吹きしちゃうなんて……あたしは恥ずかしくて、死んじゃいそうになる。
「へへ、犬の小便みたいだな」
片足をあげたまま潮を吹かされるあたしを見て、男が言う。男たちはあたしのそんなみっともない姿を見ながら、ゲラゲラ笑った。
「も、もうしないでぇ……」
一度潮吹きをさせたあとも、男は敏感な場所を擦り続けてきて……自分のからだなのに、全然コントロールできなくて、あたしは何度も潮を噴かされてしまう。なまあたたかい液体が、あたしの足や靴下を汚して、電車の床にたまっていく。汗とおしっこを混ぜたような変な匂いがまわりに漂っていた。
男はあたしの恥ずかしい液体が出なくなるまで出させたあと、あたしのからだから手を離した。あたしは顔を上げることもできずに、つり革にぶら下げられた格好のまま、ぼう然としてしまう。
「はぁ……っ、はぁ……っ、あぅ……っ」
痴漢たちに受けた屈辱と、絶頂の余韻のせいで、全然からだに力が入らない……。男たちがあたしの手に巻いていたテープを外すと、あたしはその場にへたり込んでしまう。あたしの膝の下には、あたしのあそこから出た液体で水たまりができていた。
「なかなか絶景だったなあ。ちゃんと撮れたか?」
「ああ。バッチリ撮れてるぞ」
男たちはあたしを見下ろしながら、そんなことを言う。あたしは息を整えながら、体を抱いた。男たちの性欲のままになぶられ、情けない姿を晒してしまったことが悔しくて、涙がぽろりとこぼれた。痴漢の前で泣きたくなんかなかったのに……。
「あーあ、泣いちゃったねえ。痴漢されて泣くわけないって言ってたのにねえ」
痴漢はニヤニヤ笑いながらあたしの泣き顔をカメラで撮った。悔しいのに、もし今みたいにまた電車内でイかされてしまったらと思うと、男たちを睨みつけることもできなかった。あたしはうつむいて、男たちにたくし上げられたシャツを戻した。
男たちに取り囲まれたまま、あたしが指で涙をぬぐっていると、次の駅に着く前に男の一人があたしのそばに屈んだ。そして、短く切った粘着テープで口を塞いだ。あたしはとっさにテープを剥がそうとしたけど、後ろに立っていた男に腕を取られ、無理やり立たされる。両腕は後ろで男たちにつかまれてしまっていた。
「……っ!」
もう男子の目もないから、次の駅についたときに逃げ出そうって思ってたのに、これじゃ逃げられない……。あたしはなんとかテープと男の手を外そうともがいたけど、痴漢の一人がポケットから何かを取り出し、スカートの中に忍ばせた。そしてそれをあたしの秘所に押し込んでくる。それは濡れた秘所にすっぽりと入ってしまった。
「……んんっ……!」
男がリモコンのスイッチを押すと、それは弱く振動しはじめる。イかされたばかりのあそこは、そんな刺激も敏感に感じ取ってしまい、体の力が抜けそうになる。あたしはその振動をなんとか殺そうと、内股になって立ちすくんだ。
「へへ……大人しくしとかないと、恥ずかしいところさらけ出すことになるぞ」
正面に立つ男は耳元でそう囁いて、スカートをめくり上げ、あたしの前から体をどける。もし電車に乗っている人がこっちを見たら、あたしのあそこも丸見えになってしまう……。口をふさがれてしゃべれないあたしは、いやいやをするように首を振った。
正面の男はあたしにそれを分からせると、スカートから手を離した。電車が次の駅につくと、男たちはあたしを取り囲んだまま電車を降りる。
まだなにかするつもり……? あたしはほとんど身動きが取れない中で、必死に男たちから逃げ出す方法を考えた。
あたしを取り囲んでいた男たちのうち、二人はいなくなり、残りの二人の男たちは人混みに紛れてあたしを改札まで連れて行った。二人の男たちの手が緩んだ瞬間に、あたしは手を振りほどいた。そして人混みをかき分けて改札を抜けた。
逃げれた……!
あたしは男たちから一歩でも離れようと、駅の出口に走ろうとした。その瞬間、誰かがあたしの前に立ちはだかって、ぶつかってしまう。見上げると、さっきまであたしに痴漢をしていた男たちの二人がいた。男たちは獲物を捕まえるようにニヤニヤ笑いながら、あたしを見下ろしていた。
「おいおい、大人しくしとけって言ったのになあ。お仕置きが必要だな」
「……っ!」
残りの二人の男たちがあたしに近づいてくる。男たちは改札であたしが逃げようとするのを見透かしていたように、慌てる様子もなかった。また電車の中みたいに痴漢たちに囲まれて、あたしは体がすくんでしまう。
「へへ……これからたっぷり辱めてやるからよお」
男はあたしの耳元でそう囁いた。