「これなーんだ」
三年の女子はジャージのポケットからリップクリームを取り出した。あたしが何をされるのか分からずに困惑していると、彼女は蓋を開けて、少し指で溶かしてから、それをあたしの乳首に押し付け始めた。
「や……っ」
彼女はあたしの両胸にたっぷりと塗りつけてから、リップを離す。胸の先端がじんじんと熱を持っているように感じ、空気に触れているだけでからだをもじつかせてしまう。
「このリップメンソール入ってるんだよねー。どう? もともと敏感なのに、さらに感じちゃうでしょ」
「ん……く……っ」
塗りつけられたクリームを落としたいのに、手を縛られているせいでできない。女子が胸の先端に息を吹きかけてくると、それだけであたしはからだを震わせる。
「この状態でいじられたらどうなっちゃうのかなー?」
そんなこと考えたくもなかった。しかし、女子はあたしのいやがることを的確にやってくる。
「きゃう……っ!」
乳首をぴんと弾かれ、子犬のような声が喉から滑り出る。女子たちはあたしを笑い者にしながら、あたしの両方の乳首を触ってくる。右の方は爪でカリカリと引っかかれ、左は指先で擦られ──あたしは縛られたままその刺激に悶えた。
「んっ……あんっ……やあ……っ」
「情けない声出しちゃって。後輩の前なのに、そんな姿見せていいの?」
その言葉に、あたしは口をつくんで声を抑えようとする。女子たちはそれをあざ笑うように、胸への刺激を強くしてくる。
「くっ……んあぁっ……! だめぇっ……」
今まで経験したことのないような胸からの感覚に、からだの反応も声も抑えられない。喘いだせいで口からよだれがこぼれ、秘所からは新たな愛液がたらりと垂れる。
「おっぱいいじられて感じてる凪沙ちゃんでーす。ずっと可愛い声出ちゃってまーす。こっちもー」
「いやっ!」
秘所にカメラが向くのに気づき、あたしが足を閉じようとすると、二人の女子が足を無理やり開かせた。
「こんなふうに、濡れ濡れでーす。あ、今おまんこぴくってなった。みんなの憧れの凪沙ちゃんは、おっぱい触られただけで感じちゃう変態でーす」
秘所を撮影されるだけでなく言葉でも苛まれ、あたしは恥ずかしさで頭がおかしくなってしまいそうになる。
「そろそろこっちもやろうよ」
あたしの乳首をいじっていた女子が言って、開かれたままのあたしの秘所に手を伸ばす。あたしはからだを浮かせて逃れようとしたが、両側から挟まれている窮屈な姿勢ではほとんど意味をなさない。
女子の指があたしの濡れた秘裂を撫でてから、膣内に入り込んでくる。同時に別の女子に陰核をつままれ、腰が跳ねる。
「ん……っ!」
「これが男子がいつも妄想でズボズボしてる、凪沙ちゃんのおまんこでーす。奥までじっくり見ちゃいましょう♪」
カメラを持つ女子が、あたしの秘所を指で開き、そこにカメラを向けてくる。あたしはぎゅっと目をつぶって羞恥に耐えようとする。自分でも見たことがないような恥ずかしい場所の奥まで撮られていると思うと、頭がおかしくなってしまいそうだった。
「や、やめて……っ」
「中も濡れ濡れで、いやらしくヒクヒクしてますねー。処女膜はー……もうないみたいです。男子のみなさん、残念でしたー。凪沙ちゃんの初めては、もう取られちゃってますよー」
女子に勝手なことを言われ、悔しいのに何もできない。彼女は言った。
「凪沙ちゃんはいつも生意気なので、罰として今から泣かせちゃいたいと思いまーす」
こんなやつらにそんなことされるはずがない──そう思いたいのに、クラスの男子や痴漢に秘所をいじられたときのことが頭をよぎる。もし、こんな卑劣な女子たちに絶頂させられてしまったら……。それでも、あたしは心を強く持とうと、秘所に指を入れてくる女子を睨んだ。
男子のとは違う、細くて長い指が、あたしの秘所に入り込んでくる。指はあたしの秘所を征服するように、隅々までなぞりはじめた。膣内で動き回る微弱な快感に、あたしは反応を返してしまわないように耐える。
「ん……っ、くっ……」
「へー我慢するんだ。無駄なのに」
別の女子があたしの陰核を弄んでくる。きゅっとつねられると、あたしのからだはびくりと震えてしまう。それを面白がるように、女子は優しくしごいたりはじいたりした。
「んっ……んんっ! んぁ……っ!」
おもちゃにされているような気分になり、悔しさが募る。それなのに、あたしの秘所からは愛液がこぼれ出し、女子の指とからまって水音を立てていた。
「凪沙ちゃんのおまんこは、クリちゃんを虐められてぐちょぐちょでーす。普段はあんなに強気なのに、実はいじめられたいマゾなんでしょうかー?」
その言葉に、三年の女子たちの笑いが湧く。こんなひどいいじめを受けて濡らしてしまう自分が情けなくて、否定の言葉が出てこなかった。
「そろそろあそこいじめちゃおっかなー」
一人がにやにやしながら言った。嫌な予感がする。
秘所に入れていた指が、膣の上の方を探るようにつつき始める。男子たちにいじられ、開発されたあの場所を探しているのだ。女子の指が触れないことをあたしは祈ったが、女子はすぐにそれを見つけてしまう。
「あっ……! だ、だめっ!」
男たちに何度も触られたのに、あたしはそこからの刺激に慣れることができない。ほんの少し触られただけなのに、秘所は女子の指を愛おしむように締め付け、痙攣する。
「みーつけた。やっぱり開発済みだったんだー」
「ん、んんっ……! そ、そこばっかり、やめてっ」
執拗な責めにあたしは身をくねらせて反応する。後輩たちに見られているのに、女子の指先に感じさせられていることを隠すこともできず、喘ぎ声を出してしまう。
「あ、ああ……っ、んん……やだぁ……」
女子たちの責めで溜まった刺激が、あたしの頭を蝕む。こんなことをされて悔しいのに、快楽がからだの中ではち切れそうになっていた。
「おやおやー? もしかして、もうイっちゃいそうなのかなー?」
女子があたしを挑発するように言う。あたしは首を振るが、秘所からはあたしの意思に反してとめどなく透明な液体が溢れ出していた。
「イキ顔もちゃんと撮っといてあげるからねー」
あたしはスマホのカメラを睨む。女子の指がリップクリームのせいで敏感になったあたしの乳首をひっかき、別の女子に陰核を弾かれ、膣内の敏感な場所を触られ──あたしはもうそれに耐えることはできなかった。
「いやっ……っ、んん──────っ!」
あたしは身体をびくっと震わせ、絶頂してしまう。声や身体の反応をできるだけ抑えようと唇を噛み締めたが、女子たちにはあたしがイったのがすぐに分かったようだった。女子たちは嘲笑混じりになじってくる。
「あーあ、イっちゃった。女の子におまんことおっぱいいじられて気持ちよくなっちゃったんだー。恥ずかしくないの? みんな見てるのにイっちゃうなんて」
あたしは荒い息をつきながら女子を睨んだが、あたしの表情は彼女たちの嗜虐心を煽るだけのようだった。
「まだ反抗的だねえ。謝ったら許してあげるのに」
「……っ」
こんな卑劣な奴らに屈服させられるわけにはいかない。どんなに恥ずかしいことをされても、あたしは謝る気なんかなかった。