「甘イキだけじゃ足りないだろ? 次はこっちでマジイキさせてやるからな」
男はまた別の道具を持ち出して、ミナハの秘裂に沿わせた。その道具は、持ち手の部分から二つの突起が分かれて出ていて、一方の突起は少し長く、こぶのようなものがついている。男は長いほうの突起を彼女の秘所に少しずつ忍び込ませ始める。
(……っ)
視界を奪われたミナハには、秘所に入り込んでくるものの正体が分からなかった。男の指とは違う、硬い異物を入れられているような感触がして、からだがこわばる。それに……まだ初体験を迎えていないミナハの秘所には、その奥を守る膜があった。その膜を男の道具で破られてしまうかもしれないと思うと、ミナハの心は不安な気持ちに埋め尽くされそうになる。
ミナハのそんな恐怖心は、男にも伝わってしまって──道具の先端がその膜に当たると、男はニヤリと笑って言った。
「おいおい、お前、処女なのか? 男も知らないくせして痴漢捕まえてヒーロー気取りかよ」
「……っ、うるさい……っ」
男のバカにするような言葉に、ミナハは顔を赤くしながらそう言った。しかし、男は彼女の大切なものを傷つけようとするように、道具の先端でその膜をつつく。
「あ……っ、や、やめて……っ!」
ミナハはとっさに慌てたような声を出してしまう。そんな彼女の様子を見ながら、男は笑って言った。
「へへ、こんな道具で破ってやったらもったいねえからなあ。お前の初めては、俺がレイプして奪ってやるよ」
「……っ」
そのことは、男に性的な責めをされ始めた時から、ある程度覚悟していたことだったけど──男にそう言われると、ミナハの心に弱気な影が差す。それでも、ミナハは男の卑劣さを思い出して、自分を奮い立たせた。男は自分に痴漢した上に、裸にして縛って、屈辱的な目に遭わせてきて──もしかしたら、ほかの女の子にも痴漢して、同じようなことをしたのかもしれない……。そんな最低な男の脅しになんか、絶対に負けたくなかった。
「……っ、んん……っ!」
男はミナハの大切な膜をわざと避けて、細長い道具の先端を差し込んだ。ミナハは意識を溶かそうとしてくる胸への刺激と戦いながら、中に侵入してくるものの感触に耐える。数センチ入ったところで、男はその道具の動きを止めた。
「どうせ中イキしたこともないんだろ? 今から教え込んでやるからなあ」
中イキ──男の言う通り、ミナハはそんな言葉を聞いたことすらなかった。男が機械のスイッチを入れると、彼女の秘所の中に入った機械の先端が震えはじめる。自分のからだの中に入り込んだ異物がうごめく感触に、ミナハは落ち着かない気持ちになる。
「……っ、う……っ、ん……っ」
その異物から秘所を守るように、ミナハの秘裂はひくつきながら、透明な液体を滲みださせる。彼女の意志とは反対に、その液体は道具にまとわりついて、まるで潤滑油のような役割を果たしていた。男はほくそ笑みながら、何かを探るようにバイブの先端を彼女の秘所の壁に沿わせてそっと動かした。
「……っ、ん……っ、あ……っ」
膣の手前側のある一か所に触れたとき、ミナハはわずかに声を漏らしてからだを震わせた。男はその反応の違いを見逃さず、笑みを深くする。
「Gスポットって知ってるか?」
その言葉は、聞いたことがあったけれど──たった数回ひとりでしたことがある程度の彼女には、それが何なのか、いまいち分かっていなかった。自分の秘所でその場所を探したことも、触ったことももちろんない。男に機械で触られたときに、少しだけ違和感を感じただけだった。
「Gスポは未開発みたいだな。たっぷり開発してやるからなあ。お前もここ突かれただけで、潮吹きしながらガクガクイくようになるぞ」
「……っ」
そんなはずない──。そう思いたかったが、性知識のないミナハには、男の言っていることがまったくの嘘っぱちだと否定することはできなかった。もしそれがほんとうなんだとしたら──男に自分のからだをそんなふうに変えられてしまうなんて、すごく嫌だった。
男はそんなミナハの気持ちを無視して、機械のヘッドを振動させたまま、じっくりと彼女のその場所に当てはじめた。機械はゆっくりと蠢きながら、弱々しい刺激を送り込んでくる。最初こそ、秘所に侵入してきた機械に異物感を感じていたけど……男の手によって官能を受け入れるようにさせられたミナハのからだは、すぐにそれを性感として感じるようになっていた。
「……っ、ふ……っ、ん……っ、んぁ……っ」
じわじわとからだの奥から温かくなっていくような感覚を、ミナハは感じる。そしてそれに応じて、ミナハの吐息が熱っぽくなってくる。男はミナハのそんな反応の変化を愉しみながら、少しずつ彼女のからだに官能の火を灯すかのように、彼女のその場所をねっとりと刺激しつづけた。