「ふーん。なら言うことあるんじゃない?」
「……っ」
女子が何を求めているのか、あたしにはすぐ分かった。あたしは唇を噛みしめる。女子は今日ずっとあたしに謝るように求めてきた。あたしは何回恥ずかしいことをされてイかされても謝らなかった。けど、葉月を盾に取られると、あたしは途端に弱くなってしまう。
「ほら、ちゃんと動画に撮ってあげから。さっさと言いなよ」
「……っ、ああんっ! んんっ……!」
あたしが逡巡している間も、男はあたしの秘所を突いてくる。男のものが硬くなり、射精が近づいているのが分かる。このまま迷っていて、葉月を犯す男が限界を迎えてしまったら──。
あたしは目をぎゅっとつぶり、震える声で言った。
「ご、ごめんなさい……っ、今まで、生意気なこと、言って、たてついて、ごめんなさい……っ、だから、葉月には、出さないでください……っ」
悔しさに涙が出てくる。犯され、泣きながら謝るあたしに、女子たちは大笑いした。
「あははは、すごくいい動画撮れたよ。あんたも見なよ」
女子はあたしにスマホの画面を見せて、動画を再生した。動画の中のあたしは、悔しさと快楽に顔を歪ませながら、女子たちに必死に許しを請っていた。
「──まあ、許してあげないんだけどねー。そっちのにも出しちゃってよ」
「ふ、ふざけないでっ! あぐ……っ」
あたしが怒りに任せて暴れようとすると、女子はあたしのおなかを強く蹴った。激痛が走り、息がうまく吸えなくなる。
「あんたが意地張らずにもっと早く謝ればよかったんでしょ。まあ凪沙ちゃんはドMだからそんなの無理かー。あーあ、凪沙ちゃんがいじめられて気持ちよくなってたせいで、葉月ちゃんまで中出しされて、かわいそー」
「……っ、お、おねがい……葉月には出さないで……」
あたしは泣きながら女子と男に懇願する。しかし、女子は冷淡に言い放った。
「はー、うるさいな。さっさとイかせて黙らせてよ」
「はいよ」
「んっ、んっ、んっ、ああんっ! や、やらぁ……っ!」
男はあたしの秘所を突くスピードを上げる。動物のような体勢で犯されながらも、あたしは男のものが腟内を擦る快楽に抗うことができなかった。膣が小刻みに締まり、男に絶頂が近いことを知らせてしまう。
「もうイきそうだな。おら、イけよ、イったら中出ししてやるからな」
「ら、らめぇ……っ!」
男が勢いをつけて、陰茎であたしの秘所の奥を叩く。今日ずっと責められ、敏感にされた奥への刺激に、あたしはまた絶頂を味わわされてしまう。
「あうぅ……っ、んんああああああぁぁぁっ!!」
「おら、出すぞ!」
男は一度陰茎を引き、もう一度差し込んだ。そして、膣の奥に熱いものが流れ込んでくる。
「ひゃううう……っ!」
その感触に、あたしはからだを震わせる。男のものは何度も痙攣してあたしの秘所に精液を注ぎ込んだ。秘所はそれを飲み込むように何度も収縮し、男のものを甘く締め付ける。
男は精液を出し終えると、あたしの腕を離した。あたしは布団にぐったりとうつ伏せになる。絶頂の余韻で手足に力が入らなかった。
「へへ、出すぞ」
「あ、あんっ、んっ、んぅっ……」
葉月を犯す男も射精が近いらしく、葉月の嬌声と男の言葉が聞こえてくる。あたしはなんとか腕に力を込めて、彼女の方に向かおうとした。しかし、男がひときわ大きく動き、葉月はあられもない声を出す。
「きゃううううぅぅぅ────っ!」
葉月の絶頂と同時に、男は動きを止める。葉月の中に射精したようだった。男はしばらく葉月に挿入したまま、快楽の余韻を楽しんでいたが、やがて陰茎を彼女から抜いた。彼女の秘所と男の陰茎が、白い液体の糸でつながっていた。
「あーあ、ふたりとも中出しされちゃったね。おっと、もう練習時間終わっちゃう」
「マジかよ、フェラもしてもらいたかったんだが」
「また学校でやらせればいいでしょ、動画撮ってんだから」
「それもそうか。じゃあまたよろしくな」
男はあたしの膣内から陰茎を抜いた。そしておしりを軽く叩いてそう言う。そして最後にあたしの写真を撮ってから、部屋を出ていった。
「ってわけで、凪沙ちゃんの恥ずかしい動画、あいつらに送っとくから。公開されたくなかったらフェラしてあげてね」
そう言い残して、三年の女子たちもいなくなる。これから学校で、クラスの男子だけでなくあいつらにも要求されると思うと、憂鬱な気分だった。
でもそんなことより、もっと心配なことがある。あたしは男たちに犯されたことがあるけど、葉月はそうじゃない。あたしは重い体を起こして、葉月に近づいた。
「葉月、ごめんね、あたしのせいで……」
あたしが言うと、葉月は首を横に振った。
「ううん、ボクは大丈夫です。先輩、ボクたちを守ってくれて、ありがとうございます」
「は、葉月……」
あたしは葉月をぎゅっと抱きしめる。葉月の柔らかいからだは、汗と男の精液で湿っていた。
「あとでピルあげるからね。ほんとにごめんね……っ」
(終)