「そのまま動くなよ?」
男は彼女にそう命令してから、さらけ出させたままの彼女の秘裂を指でなぞる。そして、濡れた彼女の割れ目を押し広げ、具合を確かめるように人差し指を差し込んだ。
「……っ、ぅ……っ」
男の太くて無骨な指がからだの中に入り込んでくる気持ち悪さに、葉月はぴくっと肩を震わせる。葉月の秘所は、男の指の侵入を拒もうとするように締めつけた。男が一度彼女の中に忍び込ませた指を抜くと、その指は彼女の秘所からにじみ出た液体で濡れて光っていた。
「ほら見ろよ。中までいやらしい汁でぐっしょりだぞ」
男はその指を葉月に見せながらそう言った。男にどれだけ証拠を見せられても、葉月はまだそのことを認めまいとするように、唇を噛みながら顔を背ける。男はそんな葉月を弄ぶように、またあそこに指を抜き差しし始める。
「……っ、ん……っ、うぅ……っ」
男のささくれだった指が入り口の近くを擦ると、秘所にぴりっとした感覚が走る。その感覚に、葉月は小さく吐息を漏らしながら身じろぎした。
(最悪……っ、こんなふうにまさぐられるなんて……)
ほんとうなら誰にも触らせてはいけないような大切な場所なのに、よりによって嫌いなコーチに触られて、葉月は悔しい気持ちになる。そんな葉月の気持ちとは裏腹に、彼女の秘所からは少しずつ液体が溢れてきて……まるで、男の指を受け入れてしまっているかのような反応をしてしまっていた。
「へへ……最初はキツかったが、すぐにほぐれてきたなあ。オナニーのしすぎじゃないか?」
「……っ、ちっ、ちがうっ! そんなことしてないっ」
気にしていることの一つを男に言い当てられて、葉月は慌てて否定する。しかし、そんな彼女の否定は逆効果だった。
「嘘つくなよ。お前、毎日やってんだろ? 処女膜も自分で破ったんだってなあ」
あのビデオの中で、痴漢にひどいことをされて……葉月は無理やりそのことを言わされてしまっていた。男はそれが事実だと知り、また一つ彼女を辱める種を見つけてほくそ笑む。葉月にとってそのことは、ほんとうに誰にも知られたくない秘密で──男がそのことを口にした途端、耳まで赤くしてうつむいた。
「JKのくせに毎日オナニーしてるなんてド変態じゃないか。よほど欲求不満なんだなあ。男子高校生でもそんなにしないぞ?」
「……っ」
男にそう言われて、葉月の顔がもっと赤くなる。クラスの男子たちは、教室でもえっちな動画を見たり、そういう話をしたりしていることがあって、葉月はそんな彼らを見下していた。でも、そんな男子たちでさえ、毎日はしないんだとしたら……。
(ボク、変態、なのかな……。もしそうだったら、どうしよう……)
自分は、陽菜にセクハラをするコーチや、教室で猥談をしている男子たちの仲間かもしれない……。そう思うと、葉月はとてつもなく恥ずかしくなる。何かを否定するように葉月が弱々しく首を振ると、男は言う。
「へへ……ほら、こっちも弄ってやるよ。あの動画は何回も見返したからなあ。お前の弱いところは全部分かってるんだぞ」
男のもう片方の手が、葉月の大きく露出した腹部をそっと撫でた。それだけで、葉月のからだがぴくっと反応する。引き締まったお腹は、葉月にとってもっとも自信のあるパーツだったが──同時に、あの痴漢に暴かれた性感帯でもある。男は右手の指を彼女の秘所に差し込んだまま、左手で彼女の形の良いへそのまわりを焦らすようになぞる。
「……っ、う……っ」
彼女が呼吸を乱すと、男は左手の指で、彼女のその小さなくぼみをほじくり始めた。
「あ……っ! ん……っ、ふぁ……っ!」
男の指は、その場所から彼女のからだに入り込もうとするように、ぐりぐりといじくる。胸の先っぽや秘所と違って、ふつうの子なら感じないような場所なのに……葉月のからだにはぞわぞわとした感触が走って、鼻にかかった吐息を漏らしてしまう。
「へへへ、いい反応だなあ。こんなに敏感なのに、いつも見せびらかしながら練習してるんだな」
男の言葉に悔しくなりながら、葉月はその責めに耐えようとする。しかし、彼女がその刺激に感じていることを証明するように、彼女の秘所からは透明な液体が垂れてきて……彼女のその場所に指を差し込んだままだった男は、ニヤニヤ笑って彼女を辱める。
「おいおい、またいやらしい液体が垂れてきたぞ?」
「……っ!」
男が右手で彼女の秘所を広げるようにすると、そこから粘り気のある液体が、糸を引いてこぼれ落ちた。それを見て、彼女の顔がまた、かあっと赤くなる。
(……っ、おへそなんかで、感じたくなんかないのに……)
葉月は恥ずかしい反応をしてしまっている自分の秘所から目を背ける。男はそんな葉月を逃がすまいとするように、彼女のその場所への責めを激しくする。
「ああ……っ! んんん……っ!」
男は彼女のしみひとつない白い肌に軽く爪を立て、そのくぼみのまわりをカリカリとひっかく。弱い場所を責め立てられ、葉月ははっきりと声を上げてしまいながら、からだをビクビクと震わせた。
「く……っ、うぅ……っ!」
声を抑えようとしても、喉の奥から押し殺しきれなかった声が漏れてしまう。男が広げたままにしている秘所は、もっと刺激を欲しがるようにひくついた。そして、彼女が足をもじつかせ始めると、すぐにまた新しい愛液が垂れてくる。
「へへ、どれだけよだれ垂らしたら気が済むんだ? お前と違ってずいぶん正直なマンコだなあ」
男はそう言って彼女に羞恥を味わわせて愉しんだあと、ようやく彼女のへそから指を離した。男の責めから解放された葉月は、頬を上気させながら、荒くなった息を整える。そんな彼女の姿は、誰が見ても性感を味わっていたようにしか見えなかった。
「へへへ……ヘソで感じるなんて、やっぱり変態だなあ。愛液垂らして大喜びだったよなあ」
「ち、ちがう……っ、ボクは喜んでなんかない……っ」
葉月はそれでも男の言葉を否定する。男は彼女の愛液で濡れた右手で、彼女の秘所のまわりを撫でながら言った。
「へえ。じゃあそろそろイかせてやるか」