車両の隅まで移動すると、また男たちに囲まれる。さっきよりも人目につかない場所で、四人の男たちはいやらしい視線を隠そうともせずにあたしを見下ろしていた。まだあたしに何かするつもり……? あたしは男たちをきっと睨みつける。
「いいねえ。イかされたのにまだそんな顔ができるとはなあ」
男たちはつかんだままのあたしの手を上に挙げさせた。振りほどこうとしたけど、男たちは簡単にあたしを取り押さえる。あたしの手はつり革に粘着テープで固定されて、上から吊るされているような格好になった。力を入れてはぎ取ろうとしても、まったくはがれない。
集団で痴漢するだけでも最低なのに、縛るなんて……。男たちの卑劣さに、あたしはまた怒りが湧いてくる。
「放して……! あんたたち、どれだけ卑怯なの……!」
あたしが男を侮辱しても、そんなあたしを楽しむように男たちはニヤニヤ笑いを浮かべたままだった。さっきあたしのおっぱいを揉んでいた男が、あたしを怯えさせるように言ってくる。
「強気だなあ。でもそんな態度でいいのか? これから俺たちに好き放題されるのに。泣いても知らないぞ」
男たちのねっとりした視線が、縛られたあたしのからだに向けられる。男たちは、あたしのおっぱいや、さらけ出されたわきやおなか、太ももやあそこを、どこを触って楽しむか考えながら、服の下まで見透かすみたいないやらしい目で見てきて……その視線の前では、裸にされてしまっているような感じがする。あたしはそれを意識しないようにしながら、男たちを軽蔑する言葉を口にした。
「あんたたちみたいな卑怯ものに痴漢されて泣くわけないでしょ……」
あたしが男に反抗的な言葉を言うたび、男たちの笑みが深くなる。
「へへ……これはいじめがいがありそうだな」
男はそう言って、またあたしの胸を揉みはじめる。他の男たちも舌なめずりをしながら、あたしのおしりや太ももやわきに触れてきた。
「……っ、触らないで……!」
あたしは男たちを睨みつけながらからだをよじった。でも拘束されているまま、男たちの何本もの腕を振り払うことなんかできない。両方のおっぱいを男にねっとりと揉まれ、わきをくすぐられ、おしりの穴の近くを撫でられる……。身体中のほとんどすべての部分を同時に責められて、たくさんの触手に絡まれているような嫌悪感を感じる。痴漢たちがあたしのからだを好き勝手触ってるのに、振り払うこともできなくて……すごく悔しい。
「へへ……」
右に立っている男が、隠せないあたしのわきに鼻を寄せて、すんすんと鳴らす。からだをよじって逃げようとしても、ほとんど身動きが取れなくて、男が満足するまでそこの匂いを嗅がれてしまう。
「……っ、気持ち悪い……っ」
あたしのわきを嗅ぎつづける男に、あたしは口にしてしまう。あたしが嫌がるほど、男の鼻息が荒くなって……男のズボンの股間のところが膨らんでいるのが見えてしまう。こんなことで興奮するなんて、ほんとに気持ち悪い……。
「電車乗ってきたときからずっとエロ腋見せつけてきやがってよぉ。こうしたくてたまらなかったんだよなあ──」
「ひゃっ!?」
わきにぬるぬるした感触が触れて、あたしは声を上げてしまう。男は顔を近づけたまま、舌を出してあたしのわきを舐めていた。
「や、やめて……っ!」
「ん〜、甘酸っぱくて最高だな。若いメスの匂いをムンムンさせてやがる」
その言葉に、顔が熱くなる。男子と痴漢に気持ち悪い触られ方をしたせいで汗もかいてるのに、そんなところを舐められるなんて恥ずかしすぎる……。でも、男はあたしをもっと辱めるように、わきのくぼみに舌を這わせ、何度も往復させ始めた。
「……っ、やだぁ……!」
男たちは恥ずかしがるあたしの姿を見て、ニタニタ笑う。さっきからスマホであたしを撮影している男も、わきを這う舌とあたしの表情を映してきて……。恥ずかしがったら男たちを喜ばせてしまうのに、汗で湿ったそこを舐められてると思うと、我慢なんかできない……。
「へへ……見せつけてた癖に、舐められるのは恥ずかしいのか? お前のエロ腋視姦してる男はみんな、こうする妄想してるのになあ」
ちがう、あたしは見せつけたくなんてないのに……。でも、あたしは男の言葉を真に受けてもっと恥ずかしくなってしまう。チアの衣装でも普段着でも、わきを見せるような格好をすることはよくあるけど、あたしのそこを見た男たちがそんな想像をしてるんだったら……。
あたしがわきを舐められる恥ずかしさと気持ち悪さに必死で耐えていると、正面の男が言ってくる。
「いい表情になってきたな。もっと恥ずかしいこともしてやるよ」
「え……、きゃっ!」
あたしが男の言葉に戸惑っていると、男はあたしのシャツをまくり上げた。男たちの前に、あたしのおっぱいがさらけ出されてしまう。
「ちょっと……! 戻してっ!」
あたしがそう言っても、男たちはいやらしい目であたしのおっぱいをじろじろ見てくるだけだった。電車の中でおっぱいを出してるなんて信じられない……。あたしはあわてて周りを見渡す。でも車両の隅だからか、あたしがそんなことをされてるなんて気づいてるひとはいなくて、少しほっとする。こんな格好、誰にも見られたくない……。
あたしが落ち着かない気持ちでいると、奪い合うように別々の男が手を伸ばしてくる。男の手があたしのおっぱいに直接触れて……触り心地を楽しむように揉み回した。
「へへ……こんなにデカいのに張りがあって最高の揉み心地だ。乳首もなかなか綺麗な色してるなあ」
そう言いながら、男は指であたしの乳首をくすぐってくる。敏感なところへのもどかしい刺激に、あたしがぴくっとからだを反応させてしまうと、男たちは調子にのってその場所をいじり続けた。
「ん……っ、く……っ」
「へへ……どうだ? 電車の中でおっぱいさらけ出して乳首いじられてる気分は」
男たちに恥ずかしいことをされても何もできないあたしを挑発するように、男が言った。あたしが男を睨みつけると、男はあたしをあざ笑いながら、おっぱいの先っぽをきゅっきゅっとつまんだ。
「あっ……んん……っ!」
男たちに強気な視線を向けたいのに、そんなふうにされると、からだが震えて声が漏れてしまって……男たちの前で、思いどおりの反応を返してしまう。男たちはそんなあたしの様子にほくそ笑んで、何度も何度もそこをいじめてきた。
「いやらしい乳丸出しで恥ずかしいよなあ。でももっと恥ずかしいところが残ってるよな」
男の言葉に、いやな予感がして……それを裏付けるように、そう言った男がスカートに手を潜り込ませてきて、ショーツの端に手をかけた。
「……っ、いや……っ!」
あたしは男がしようとしていることに気がついて足を閉じた。でも、後ろの男があたしの太ももの間に手を挟み込ませてきて、二人かがりで脱がそうとしてくる。抵抗しても、二人の男たちの手を防ぐことはできなくて……あたしのショーツは電車の床に落ちてしまう。
「へへ……電車の中でノーパンになっちゃったねえ」
「最低……っ!」
そう言ってあたしを辱めようとしてくる男に、あたしは怒りを込めた視線を向ける。電車の中でおっぱいをさらけ出したまま、下着まで脱がされて……あたしは恥ずかしくてたまらないのに、男たちはそんなあたしの姿を愉しげに見ながら、あたしにもっと恥ずかしいことをしようとしてくる。
「ちょうどいいものがついてるなあ」
あたしのショーツを脱がせた男が、スカートの側面についたジッパーに手をかけた。
「や、やめて……っ!」